100時間サービス残業のエンジニア系正社員から派遣社員に転職して人生変わった話
エンジニア系の正社員は残業が多い職場が多いと思います。
残業代も適切に支払われない会社もあります。
MPさんが大卒で入社したシステム開発の会社も例外ではありませんでした。
今回はMPさんが100時間サービス残業のエンジニア系正社員から派遣社員に転職して人生変わった体験談を紹介します。
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MPさんの正社員時代と派遣社員時代の残業時間と給料の比較
職種 | 残業時間 | 給料 | |
---|---|---|---|
正社員のとき | 企業向けのシステム開発 | 月120時間以上 | 月収34万円 |
派遣社員のとき | 企業向けのシステム開発 | 月10時間以内でほとんど残業無し | 月収40万円 |
こうして比較してみると正社員がどれだけブラックかわかりますね。
残業120時間、うち100時間がサービス残業のエンジニア系正社員のブラック部署
大学を卒業して新卒入社したシステム開発の会社は、大手とまではいえないものの中堅程度の規模として社員数が400名程度いました。
最初は残業があっても普通だと考えていましたが、入社から3年経過した時点で配属された開発部門では、終電帰りが状態化しているだけでなくほとんどの社員にみなし残業手当が支給されている状態です。
手当には月間20時間の残業が含まれていて、20時間を超えた分は支給されないという制度となっていました。
不満を訴えた社員はがいつの間にか半数転職している状態だったわけです。
私は毎月の残業時間が120時間を超える状態となっていましたが、会社の業績が良かったために賞与の支給額が多かったので、月給はさほど高くなくても賞与という形で埋め合わせされていると思っていました。
違う部署の同僚との飲み会で発覚した理不尽な事実
同期入社の社員とは、入社後に建物が異なるためほとんど会う機会がありませんでした。
本社に所属する部署と、システム開発部がある部署では電車で2駅の距離にあるため、わざわざ移動して出向かない限り同じ会社でありながら面識がありません。
元々は同じ建物に入っていたはずですが、システム開発部のみが別の建物に移動した後から残業時間管理がされずにサービス残業が常態化する状況だったことを知ったのは、入社から4年経過した時点です。
その頃から、毎日の残業時間を記録するようになり、自然と日記を書くようになりました。
休日こそ完全週休2日制となっていて休日出勤が無いという点がメリットだったので、新卒入社から暫くの間不満に思うことはありませんでした。
しかし、所要で総務部に出向いた時に同期入社社員が「ほとんど残業をしていなくても、賞与がしっかり出るから楽だ」という話をしていた時に、酷い目に遭っていることを認識したわけです。
後日総務部の同期入社社員と経理部に配属になった同期と飲みに行った際に、本社の様子を聞くことが出来てあまりの待遇の違いに唖然とします。
なぜなら、給料は経理部が少し安いものの大差なく賞与額が一緒にも関わらず、システム開発部だけ残業で毎日終電帰りでもみなし残業手当で事実上毎月100時間はサービス残業という話をしたからです。
総務部では、システム開発部のみ退職者が多いから平均給与額が上がらないと思っていた様子でした。
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昇給スピードが遅く40代以上の社員がほとんどいない完全ブラックな部署
システム開発部のみサービス残業が常態化していたことは、本社から分離して仕事をしていたことがさらにサービス残業に拍車をかけるキッカケとなっていました。
本社では21時に全てのフロアーでロックが掛けられますが、システム開発部が入るビルはテナント扱いのために24時間いつでも入退室が出来る状態です。
一部社員は夜勤扱いとなっていて、仮眠室が用意されていたこともあり出退勤記録はあっても、みなし残業手当により経理部の負担が無くなっていたために不自然に思っても指摘する人がいません。
結果的に仕事内容の割に昇給スピードが遅く、40代以上の社員がほとんどいないというブラック部署となっていたわけです。
完全週休2日制だったことから、週末を利用して別のプログラミング言語や資格試験にチャレンジしている同僚がいたことは知っています。
資格を3つ程度取得すると、翌年には転職して会社を去る同僚が出ていることに気が付きました。
社内キャリアアップが出来ないことに気がついた社員から、順次転職によりキャリアアップを目指すか独立開業に向けて仕事を選択するようになっていたわけです。
システム開発部で行った業務内容については、社外への公開が出来ませんが会社名と部署名でどのチームに配属されていたか転職時に伝えることが出来ます。
出来上がったシステム製品を知っている人事担当者からは、一定の評価を得られるからこそ転職に成功している人が多くなります。
現実を知ってから転職を決意して動き出すまでの3ヶ月間は、本当に辛いものがありました。
今まで頑張ってこれが社会人なら当たり前だと思っていた現実が、実はブラック部署に配属されて慣らされていただけだと知ったからです。
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派遣社員にはサービス残業が存在しないからプライベートが充実するし給与も高い
システム開発部門の世界しか知らない状態で転職を考えた場合、プログラマーとシステムエンジニアという転職の道があります。
しかし、プログラマーには給与の上限額が工数管理の過程で予算決めされているために限界があることを知っていたので、システムエンジニアを目指せば良いという漠然とした考え方しか持っていませんでした。
転職の選択肢に最初は派遣社員は無かったわけですが、製造派遣とは異なり専門職向けの派遣社員が存在することを知ったのは、転職エージェントにてコーディネーターと面談していた時でした。
転職エージェントに相談した時に選択肢の1つとして派遣社員の提案があった
転職エージェントに登録してコーディネーターによるキャリアアップ診断を受けていた時に、「専門職派遣社員の選択肢は考えていますか?」と言われたことがキッカケです。
派遣社員といえば製造派遣が解禁されたというニュースを見ていたイメージしか無く、誰にでも出来る時給制の仕事というイメージしかありませんでした。
しかし、複数のプログラミング言語を習得し、高度情報処理技術者資格を有しているならば専門職として派遣社員により期間限定でプロジェクトを渡り歩くという選択肢があることを知ります。
SEなどの専門職なら派遣社員の給与は意外と高い
時給制ではあるものの、時給2,500円ならば8時間勤務で日給20,000円です。
月給にして40万円ペースになり、残業がほとんど無しという状態は魅力的に感じました。
中には時給3,000円を超えるスタッフもいるだけでなく、プロジェクト単位で派遣先会社を移動出来るので、次の派遣先が順番待ち状態にあることを知ります。
残業発生時にはしっかり残業手当が出ることから、賞与が無いものの派遣社員でもSEという専門職であれば軽く年収500万円を目指すことが出来るという事実を知ります。
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フリーランスを目指しての派遣社員という選択もある
転職エージェントのコーディネーターから伝えられたこととして、キャリアアップの一貫としての派遣社員ならば、派遣先からの直接雇用への切り替え打診が入ることも多いと知ります。
正社員という雇用形態に拘るかどうかは、働きながら職場環境を見て決めることが出来ますが、サービス残業に苦しんで来たなら将来フリーランスを目指しての派遣社員という選択があると説明されました。
正社員よりも時間管理がしっかりしていて、サービス残業が無い派遣社員ならば働いた分だけしっかり給与が貰えます。
フリーランスになるとさらに派遣社員よりもプロジェクト単位のみで受注することになるので、責任は重くなるものの仕事内容そのものを選ぶことが出来るというメリットがあるわけです。
実際に、派遣社員として複数の派遣先を経験する中で、フリーランスを目指していると宣言しておけばフリーランスに切り替わった時に声を掛けてもらえる可能性が高くなります
派遣社員として働くこと自体が、将来の仕事受注に向けての営業活動となるわけです。
そこで、持っている資格と開発用プログラミング言語を引っ提げて、派遣社員として収入を減らさずにプライベート時間を確保しつつフリーランスを目指すことにしました。
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派遣社員になって人生が変わった人も
元の同僚にも派遣社員として働いている人がいるので近況を聞いてみると、私と同じく専門職派遣社員として働くようになってから人生が変わったという話を聞いています。
定時退社が基本となるので、システムエンジニアの業務は少し他の業種よりも出退勤時間が遅めとなるものの、通勤ラッシュを避けられて良いという考え方になります。
9時出社で18時退社または10時出社で19時退社が多いですが、定時退社後のプライベート時間が正社員時代とは異なり多いことに最初は慣れませんでした。
サービス残業に毎日費やしていた分を、プライベート時間として全て使えるわけですから、資格試験勉強に費やしてスキルアップも目指せます。
彼女を作る時に生き方について少し説明が必要になる
学生時代の友人と飲みに行ったり、合コンに参加したりと様々な遊びも覚えるようになったので、次第に彼女が欲しいと考えるようになりました。
しかし、正社員ではなく派遣社員であることを告げると将来性を不安視する女性が現実問題として多いです。
そこで、フリーランスを目指しての専門職派遣社員であることと、現在の給与額を見せると一律に驚いた顔をします。
固定観念を持った生き方のみを考えている女性とは縁が無いですが、手に職を付けてフリーランスとしての独立を目指している専門職派遣社員に理解を示してくれる女性が少なくありません。
結婚まで考えると多少ハードルが高いですが、プライベート時間が充実しているからこそ悩める時間があると今では前向きに考えています。
目標が定まっているからこそ毎日が充実する
派遣社員として働き始めてから数年経過し、そろそろフリーランスとしての独立開業が見えていてる状態ですが、目標貯蓄額を決めているので仕事とプライベートを明確に分けて生活をしています。
彼女との交際も2年めに突入して、最初から彼女の両親に状況を説明して理解を求めていて、フリーランス独立後に落ち着いた時点での結婚を考えていることも彼女がいない所で彼女の両親には話しています。
なぜなら、派遣社員として専門職ならば仕事が無くなることは無いものの、フリーランス独立後の最初の立ち上げは辛い時期があるからです。
いざとなれば、正社員としての再就職が可能なことを説明した上で、あえて現在は派遣社員としての生き方を目標を持って行っていると説明しているからこそ、応援してもらえています。
正社員のままだったら、サービス残業に埋もれて女性と交際する時間も無かったことを考えれば、派遣社員になって良かったと実感しています。
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