派遣先から正社員に誘われたら受けるべき?実は断る人多数!?
派遣先から正社員に誘われる、というのはないようで実は意外とあります。
ある会社が行ったアンケート調査では、実に40%以上もの派遣社員が正社員への誘いを受けたことがあるとか。
でも受けるべきなのかは慎重に考える必要があります。
この記事では派遣先から正社員に誘われた時に受けるかどうかのポイントをお伝えします。
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派遣先から正社員に誘われたら受けるべきか?
まずは正社員なのか、契約社員なのかを確認しよう
派遣先から正社員に誘われたときにまず確認すべきなのが
正社員なのか、契約社員なのか
です。
よくありがちなのが「あなたを直接雇用したい」と言っていて実は正社員ではなく契約社員というパターンです。
契約社員というのは実はかなり待遇が悪いことが多いです。
- 派遣社員より給与が減る
- 派遣社員と違って指揮命令し放題だからいろんな仕事を任せる
- 派遣社員と違って残業を任せやすいから大量に残業させる
など
そして契約社員だからボーナスはなく、あるのは交通費ぐらいのもの。
派遣社員から契約社員になったことで仕事の責任感は増えるのに待遇面ではいいことが一つもなく、派遣社員のときの方がマシだった、なんてこともざらです。
ただし、会社によっては最初の半年だけ契約社員でその後ちゃんと正社員にしてくれて待遇もいいケースもあるので条件面がどうなってるのかはしっかりと確認しましょう。
派遣社員と契約社員の違い 働く側にとってメリットが大きいのはどっち?
正社員の場合も待遇や勤務条件を確認しよう
次に契約社員ではなく、最初から正社員に誘われた場合ですが、これも安易に引き受けるべきではありません。
派遣社員の時と比べて待遇が悪くなるケースも普通にあるからです。
派遣社員の給与を払ってるのは派遣会社です。
だから派遣先の会社はあなたの今の給与を知りません。
派遣社員の給与は派遣先が派遣会社に一人当たりいくらという形で派遣料を払っており、そのうちの何%かが派遣会社のマージンになり、残りがあなたの給与になります。
派遣会社のマージン率は実は公開義務があるので公開してる企業もあり、大体30%程度と言われています。
でも派遣先はあなたの正確な給与がわかるわけではないのです。
だから今のあなたの月収が25万なのに、正社員になった後の月収を20万に設定されてしまう、というケースが普通にあります。
これだけ月収が下がると、たとえボーナスと交通費がもらえても派遣社員の時の方が年収が高かった、ということになりかねません。
正直いうと派遣先企業としては、支払う給与が同じであれば正社員になってもらった方が都合がいいです。
なぜなら、正社員の方が残業やいろんな仕事を頼みやすく、仕事の融通が利くからです。
でも労働者の立場からすると、派遣社員のときよりも仕事の責任感は増すし、残業も頼まれやすくなるし、仕事の難易度も上がるのであれば給与を上げてもらわないと割に合いませんよね。
そういうのが嫌で派遣社員をやってる人にとってはなおさらです。
正社員になることで派遣社員の時より待遇が悪くなるケースは意外と多いのでオファーを受けた時は待遇や勤務条件をしっかり確認してから検討しましょう。
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派遣先が派遣会社を通さず内密に相談してくる理由
ちなみに派遣先の会社は正社員への誘いを派遣会社を通さず、内密に相談してくるケースが多いです。
その理由は派遣会社を通すと発生する紹介料を支払いたくないからです。
人を雇うには基本的にお金がかかります。
派遣社員を直接雇用する場合、その派遣社員は派遣会社の社員なんです。
そのまま派遣社員として働いててくれれば派遣会社の貴重な収入源になります。
だから派遣先の会社が派遣社員を直接雇用してしまうと派遣会社は利益を得られなくなり損してしまいます。
引き抜きみたいなものですね。
といっても派遣会社が派遣社員の直接雇用を断固拒否してるかというとそうでもなく、むしろ自社の派遣社員が正社員になることを積極的に推奨してる派遣会社もあります。
ただし、ただではあげません。
きちんと紹介手数料を取るのです。
で、この紹介手数料の相場は見込み年収の30%程度と言われています。
年収300万なら90万くらいですね。
紹介手数料として90万払えば直接雇用を認めてあげるよ、という感じですね。
派遣先の会社はこの紹介手数料を払いたくないために、派遣会社には内緒で派遣社員に直接交渉してくることが多いのです。
でも派遣会社を通さないのにはデメリットがあります。
それがすでに言った通りですが、派遣先の会社があなたの給与を知らないために、給与を今の派遣社員としての給与よりも低く設定してしまう可能性があること。
またこういう交渉をすべてあなたと派遣先の会社間で行わなければならず、自分にとって不利な契約にされてしまう可能性があることです。
派遣社員にとっては派遣会社を通して交渉した方が会社対会社の交渉になるので契約を有利に進めやすいです。
なので内緒で相談された場合は派遣会社に相談するのもありです。
ただし、本来は内緒で取引したかった派遣先の人を裏切る形になるため、あなたが派遣会社に相談したことでトラブルが起きる可能性があります。
許可は取った上で相談した方がいいでしょう。
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実は派遣社員に正社員の提案を断る人が多い理由
実は派遣先から正社員にならないかという提案を受けても断る派遣社員はたくさんいます。
世間的には派遣社員というと正社員になれないから仕方なくなっただけみたいなイメージがあると思いますが、現実はそうではないのです。
好きで派遣社員をやってる人の方がむしろ多いくらいなのです。
以下、発言小町の「正社員を拒む人の心理」というトピックより引用します。
専門職派遣です。自分で言うのもなんですが、仕事はかなりできます。
半年更新ごとに時給が100円上がるレベルです。(元が安かったんですが)
私も行く先々で正社員の打診を頂きますが受けません。
私の場合、正社員になってからの煩わしさが仕事の妨げになるためです。
例えば、掃除、電話対応、来客対応、お茶だし、勉強会、自分に関係ない会議の出席、飲み会、交流会等々。
これらに参加する時間と労力を、自分の技術の向上や勉強の時間、もしくは休息、家族との時間に充てた方が有意義だし、ストレスもありません。
正社員になったら拒否権はないし、派遣なら全て免除です。
私も過去何度か正規雇用オファーをお断りしてきました。以下がお断りした理由です。
・社内の人間関係
40代、50代の女性社員がどのような扱いを受けているかをじっくり観察します。
むやみにお局扱いしているところはお断りします。
定年まで在籍した場合、いづれは私も…の可能性が高いので。
・待遇
一般職以上の職務範囲を期待されているのに待遇は一般職と同じ、派遣より年収が下がる場合もお断りしました。
・社員の方々の働き方
残業を美徳としている、有休が取れない、あきらかに仕事をしていない社員がいる場合もお断りします。
そのままお伝えすると角が立つので適当な理由をつけてました。
やっと希望に叶う会社で納得のオファーをいただけたので、今の会社で正社員に切替わる予定です。(内定いただいてます)
40代ですが契約社員として働いています。会社からは正社員にならないかと打診されましたが、お断りして更新しました。
今は時給で働いており、残業になればその分の時給は割増で出ます。
でも正社員は残業代はでません。
社内行事みたいなのも、正社員はほぼ強制ですが私たちは自由参加。
正社員でも退職金制度もありません。
正社員より低い水準ではありますが、契約社員でも賞与あり。
ありがたい事にその他の手当なども、正社員と大差ありません。
上記の事から判断し、私は今の会社で正社員になるメリットがないと思っています。
当方の友人なのですが、事務職の派遣を繰り返し、正社員の打診がくると辞める人です。前回も正社員の打診があり、退職していました。
理由を聞くと、
・責任負いたくない
・残業したくない
・漫画が好きだから、漫画読む時間が欲しい
・年に一回は長期旅行に行きたいから休める身分でありたい
・ほんとは働かずに生きていきたい
・彼氏に時間を合わせたい
だ、そうです。
30代後半から派遣で働いていました。技術系派遣なので年収は800万ほどでした。
正社員になってほしいと引っ張られたときに提示された年収は650万。
150万も下がってしまいます。
正社員になると年収が下がってしまうというのもありますが、いずれはその技術で独立・起業したいと思っていたので、様々な企業で働いて修行をしていたような感覚です。
引用元:http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2015/0812/725201.htm
いかがでしょう。
派遣社員って実は結構待遇がいいですし、残業がない、飲み会などを断れるなど人間関係のわずらわしさもなく働きやすいスタイルです。
趣味があり、ライフ・ワークバランスを考える人にとっては特に残業がない派遣社員が一番いい働き方といってもいいくらいです。
正社員になっちゃうとサービス残業が発生するケースは多いですし、きちんと残業代が支払われるとしても残業が多すぎてプライベートの時間がなくなるのは困る、という人も多いです。
またエンジニア系など専門職だと派遣社員でもかなりの給与をもらっていて、正社員になることで年収が下がるケースもありますからね。
仕事の責任感が重くなったり自由度が減るのに給与は下がる、じゃあ何のメリットがあるのか、という話です。
正社員になる最大のメリットは雇用の安定ですが、
安定?
なにそれおいしいの?
こういう考えの派遣社員は多いです。
実際今の日本の経済状況では正社員になったからって安定とは限りませんしね。
だから正社員のオファーをもらっても断る人がたくさんいるんです。
好きで派遣社員として働いてる人からしたら正社員のオファーは余計なお世話なのです。
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まとめ
以上まとめると
- 派遣先から正社員に誘われたらまず正社員なのか契約社員なのか確認すべし
- 契約社員だった場合、仕事の条件やすぐに正社員になれるのかどうか確認すべし
- 正社員でも派遣社員のときよりも待遇が悪くならないかしっかり確認すべし
ということでした。
そして正社員のオファーを受けても派遣社員のままがいいからと断る人も多数いることがわかりました。
派遣社員の良さを知らない人からしたら驚くかもしれませんが、派遣社員という働き方は結構魅力的であり、好きで派遣社員をやってる人は意外と多いのです。
残業なしでそこそこ給与がもらえて待遇も悪くないですし。
正社員として責任感ある仕事とか面倒な人間関係に巻き込まれるならそれ相応の給与がもらえないと割に合わないんですよね。
というわけで派遣社員は正社員に誘われても浮かれず冷静に対処しましょう。
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